くらなび ふくい・くらしの研究所

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くらしの講座 「一人ひとりを大切にする地域防災へ」

令和3年度福井県委託事業 消費生活セミナー
くらしの講座「一人ひとりを大切にする地域防災へ」

10月2日(土)、今年度くらしの講座2回目は「一人ひとりを大切にする地域防災へ」と題し、明治大学兼任講師・女性防災ネットワーク・東京呼びかけ人 瀬山 紀子様に、リモート形式でご講演いただきました。
コロナ禍、そして毎年の自然災害と、想定を超える大規模な災害が続いています。災害、そして防災は、誰にとっても、とても身近な課題です。過去の災害時、地域の避難所でどのような問題がおきてきたのか。また、どのような工夫がなされ、様々な課題が乗り越えられてきたのか。特に、男女共同参画や多様性の視点からお話しいただきました。
地域の中で設けられている防災会議は、行政としての防災に関する位置づけが行われています。福井県防災会議での女性委員の参加は5.4%と、全国平均16.1%を大きく下回ります。防災に関して、女性の参画は被災者の生活の質に直結することを指摘され、私たちが暮らす地域で、女性や多様性の視点が反映できるかどうか、皆が問題意識を持つことが重要とのことでした。また、地方公共団体が災害対応に当たって取り組むべき事項をまとめたガイドライン、「男女共同参画の視点からの防災復興ガイドライン」についてもご紹介いただきました。
最後は、参加者からのチャットでの質問や意見に一つひとつ丁寧にお答えいただきました。「熊本県益城町の避難所の好事例がとてもいいと思った。」という参加者からの意見に、「避難所は次の生活のステップにしていく場所。皆が支え合う気持ちを養い合い、誰もが主人公になり、役割を持って参加していく自治の場。皆さんの地域もそうなることを願っています。今日のお話をこの先の地域づくりに生かしてください。」と大きなエールをいただきました。

参加者からもたくさんの感想をいただきました。
■災害時には一人ひとりを大切にする多様性への対応が重要だということを再認識した。
■災害がおこると、立場の弱い人により大きな負担を強いることがわかった。日常から弱い立場の人を作らない、弱い立場の人に寄り添える、そのような地域にしていきたい。
■防災とは避難するまでの事という思い込みがあった。避難後の生活の質を保つために地域防災への参画、運営に関わる人の多様性が必要であることなど、大切なことを学んだ。
■現在のコロナ禍においてのジェンダー不平等で、女性が抱える困難、苦痛は社会が変えて行くべき大きな問題だと改めて感じた。
■たくさんの気付きをいただいた。多様性やチェックシートの活用など勉強になった。
■自治体防災委員の女性視点の必要性を改めて感じた。今後に繋げたい。

 

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